パウチ容器の主な殺菌方法
食品などの中身を充填したパウチ容器に行う代表的な殺菌方法には「ボイル殺菌」、「レトルト殺菌」があります。
ボイル殺菌(湯煎)
中身を充填したパウチを熱水に浸して殺菌する方法です。充填したパウチをカゴに入れ、熱水に一定時間沈めて取り出すだけでできるため、食品ではよく使われる方法です。
お湯の温度と浸す時間は、中身や殺菌したい菌の耐熱性によって異なります。水の沸騰温度(約100℃)以上の熱はかけられないため、熱耐性が強い菌の殺菌には適しません。
レトルト殺菌
中身を充填したパウチを高圧釜に入れて加圧加熱で殺菌する方法です。蒸気や加圧熱水で100℃を超える熱がかけられるため、耐熱性がある菌の殺菌にも効果があります。ただし、加圧加熱するための設備が必要で、加圧高温に耐えられるレトルト殺菌対応のパウチを使わなければなりません。
ホットパック(熱間充填/ホット充填)
高温で中身を熱して殺菌し、熱いままパウチに充填した後、冷却する方法です。熱い中身をそのまま入れることで、容器の内側を殺菌します。中身自体を加熱するため、熱に弱い中身には適さず、また、高温の中身に耐えられるパウチを使わなければなりません。
スパウトパウチの殺菌方法は?
食品を中心にスパウトパウチでは「ボイル殺菌」が多く用いられます。ただし、スパウトパウチの仕様によって、ボイル殺菌ができるもの・できないものがあるので、事前に確認が必要です。また、ボイル殺菌対応のスパウトパウチでも、対応可能な温度、浸漬時間を超えた条件で殺菌すると、容器の変形や漏れなどの問題が発生することもあるので、対応条件の確認と合わせて、実際の処理条件でテストを行うことをお勧めします。
「ホットパック」も用いられることがありますが、中身および容器内を殺菌するために必要な温度によっては、スパウトパウチの本体やキャップが熱で変形し、不具合が出る恐れがあるため、事前の確認とテストが必要となります。
小ロットから対応可能なスパウトパウチ規格袋には、ボイル殺菌に対応可能のものがございます。
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また、微生物を除去する殺菌よりも強い、ガンマ線滅菌したパウチの供給についても、お気軽にご相談ください。
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